Wordの図形はIllustratorほど柔軟性はありませんが、でもかなり強力かも知れません。重要なのは特性を理解することでしょう。基本図形で最低限の機能を整理してみました。
図形を描く場合は挿入タグから[図形]を選びます。既に作図できる図形の一覧が表示されるので、必要な図形のアイコンを選択して画面上で矩形を描く様にして描画します。この時shiftキーを併用すると長方形は正方形に、楕円は正円に描画出来ます。
カラー設定についてはテンプレートが用意されていますが、描画ツールタグの[書式]の[図形の塗りつぶし][図形の枠線]で設定します。
ちなみに、注意する点として、デフォルトのブルーの場合、右クリック[テキストの追加]にて入力したテキストの色は白(※)になっています。白背景で[図形の塗りつぶし]にすると入力した文字が目視出来ませんので、予め文字の色は黒などに設定する癖を付けましょう。
※デフォルト設定色は見た目は黒ですが黒が固定されているわけではありません。こうして任意の図形にテキストを入れた状態は、ワードアートを設定した状態と同じです。よって描画ツールタグの[書式]で[文字の効果]を設定することが出来ます。ちなみに、文字色は通常のテキストと同様に設定出来ます。
描画した複数の図形はIllustratorの整列のように調整する事が出来ます。複数の図形を選択(※1)し、描画ツールタグの[書式](※2)の整列にて調整します。
※1 Wordでの選択はShiftキーを押しながら一つずつ必要があります。PowerPointのようにControl Aによる全選択は使えません。
なお、Wordに限らずOfficeのソフトはグループ化した状態であってもその中の1つを編集したい場合は、グループ解除することなく、調整したい図形をダブルクリックすることで個別編集が可能になります。Wordでの図形処理は適宜グループ化をしながら組み合わせて作り込むという流れで処理すると良いでしょう。
なお、一部の図形にはオプションボタンが付いていて形状や位置関係を変えることが出来ます。
描画ツールタグの[書式]にある[図形の枠線]は自由度が高いです。リストに無い線幅などの設定はリストの下にある[その他の線]を選択することで、[図形の書式設定]が表示され、詳細な調整が可能となります。
例えば地図を作成したいときの電車の線を作図したい場合、太線を2本作成します。1本作成し、Shftキーとcontrol キーを押しながら移動すると複製が出来ます。一本は太いままで色は黒、もう一本は点線にして色は白で線幅は黒よりも若干細く設定します。これで黒の線を下に配置して両方の線を選択して上下、左右の位置を合わせれば、それらしい線になります。処理直後にグループ化する事を忘れないようにして下さい。
Word365 2020
Word for Mac 16.59(2022/03/21)
Word for Win 16.0.14931.20128(2022/03/21)
2022/03/21 macOS版対応部分加筆