土曜日, 5月 15, 2021

Wordの行間の考え方はInDesignとは違います

質問がありましたので・・・
Wordの行間設定は、かなりアバウトでInDesignを使っているとしたら、混乱する世界です。ここでは游明朝36ptで説明します。デフォルトの10.5ポイントなら問題ないのですが、サイズを大きくすると<突然行間が広がりすぎてしまいます。

左がWindows版、右がmacOS版の処理結果です。たまたまこのような結果になりました。macOS版でも行間が広すぎてしまうことがありますが、游明朝あるいは游ゴシック以外であれば変なことは起きません(たぶん)。

設定としては、すべてデフォルトで、文字サイズだけを36ptにへんこうしたことにより、自動的に行数が12、行間が54.8ポイントとなった結果です。上がWindows版。レイアウトメニューのページ設定オプションにて[文字数と行数]を表示。

こればmacOS版です。ファインダー側のフォーマットメニューにある[文書のレイアウト]で表示。

そこで表示を揃えます。游明朝のように突然行間が広がってしまう場合、Windows版ならレイアウトメニューの段落オプションから[インデントと行数]を選び、行間を[固定値]、設定値を[54.6]とします。実話なぜか54.8にするとmacOS版は問題ないのですが、Windows版はレイアウトがずれるので[54.6]としました。

macOS版はフォーマットメニューにある[段落]で表示。

ここからの説明はWindowsもmacOS版も同様なので区別せずに進めます。左がWordのレイアウト、右がInDesignのレイアウト(イメージ)です。

Wordでは文字の上と下に空きがが発生します。片やInDesignでは文字の下に空きが発生します。

54..6の行間を設定しているので、
54.6×12=655.2pt=231.14mm
A4用紙にデフォルトの余白(上35mm、それ以外は30mm)で計算すると、テキスト表示エリアは232mm×150mmとなります。端数は最終行に含まれているようです。

Wordでは54.6pt-36pt=18.36pt
18.6pt÷2=9.3pt
文字に対して、上の空きと下の空きがそれぞれ9.3ptとなります。結果として1行目は上が9.3pt、下が18.6pt (1行面下の空き9.3ptと2行目の上の空き9.3ptの合計値)。最下行は上が18.6pt(前の行の下の空き9.3ptと自分の上の空き空き9.3ptの合計値)9.3pt、下が9.3pt.。

InDesignでは36pt×12=432pt=152.4mm
152.4÷11=13.85mmで、最終行の下には空きは発生しません。

もう少しわかりやすく図解するとこんな感じです。なれるまでは、游シリーズは使わずにMS-P明朝やMS-Pゴシックを使った方がWordが自動的に処理するので、混乱なく作業に集中できるのでオススメです。