木曜日, 5月 02, 2019

Wordの行間は気分屋さんと覚えると納得

MS-Wordの行間設定がイマイチ適当すぎるので、何がどうなって猪野か実験してみました。まずA4縦長(W210mm、H297mm)を用意。余白を上が35mm、下左右を30mmのデフォルトとした場合、テキストエリアは、W150mm、H232mmとなっています。
次ぎにサイズ変更としてB5横長(W257mm、H182mm)を用意。余白を上下が34mm、左右を30mmとしたので、テキストエリアは、W197mm、H114mmとなっています。

ちみに一言で言ってしまうと、Wordでの行数設定は、デフォルトフォントサイズ(10.5pt)で、行間設定が1.0の条件下で指定数の行数を確保出来るという意味です。だから行数が36であっても36行入らないケースが発生します。それは文字サイズが10.5ptよりも大きい場合です。

ところで、MS-Word(MS-Office)の行の取り方がAdobeのInDesignやIllustratorでは異なります。

まずAdobeのInDesignやIllustratorでは先頭行の頭は常に指定エリアからスタートします。行は薄いブルー部分となります。

ところがMS-Wordでは行数の半分が先頭行の頭の前に入ってしまいます。なお、MS-Wordでの行は図の薄いブルーと濃いブルーの両方を加えたものになります。このため、最後の行も文字では無くて行の空きが加わってしまいます。そしてこの最後の行がキッチリしていないのがMS-Wordの仕様となります。
テキストエリアは黄色がH232mm(行間1.0)、オレンジ色が232mm(行間固定18pt)、ブルーが114mm(行間1.0)とした場合です。明らかに行間が異なります。どちらも行数は同じ値です。

上は同じ設定での最終行の状態です。最後の行間がかなり変わっています。これは計算上の誤差をここで調整しているようです。つまりギリギリ指定数の行を確保するか否かという判断ですね。

繰り返しますが、ここで行間の値がどうなっているのかを計算してみました。A4縦長(W210mm、H297mm)で、余白を上が35mm、下左右を30mmのデフォルトとした場合、テキストエリアは、W150mm、H232mmとなっています。これで計算してみました。

デフォルトは36行に設定されていいます。
1pt=0.35mm故

10.5pt×36=378pt=132.3mm(文字天地だけの合計)
232mm−132.3mm=99.7mm(行空きの合計)
132.3÷36=3.675(1文字の天地サイズ)

1mm=2.83pt故
232mm=656.56pt

656.56-378=278.56pt(エリアの高さから全ての行を削除=全ての空きの合計)
278.56÷36=7.74pt(行空きの合計を行数で割る=位置も自分の行数)
7.74÷10.5=0.74(文字サイズに対する比率)
10.5ptの文字は文字サイズ74%の行間を確保

ところが、B5横長(W257mm、H182mm)で、余白を上下が34mm、左右を30mmとしたので、テキストエリアは、W197mm、H114mmとなっています。これで計算すると・・・

デフォルトは17行に設定されていいます。
1pt=0.35mm故

10.5pt×17=178.5pt=62.475mm(文字天地だけの合計)
114mm−62.475mm=51.525mm(行空きの合計)
62.475÷17=3.675(1文字の天地サイズ)

1mm=2.83pt故
114mm=322.62pt

322.62-178.5=144.12pt(エリアの高さから全ての行を削除=全ての空きの合計)
144.12÷17=8.478pt(行空きの合計を行数で割る=位置も自分の行数)
8.478÷10.5=0.807(文字サイズに対する比率)
10.5ptの文字は文字サイズ80%の行間を確保

つまり、同じ設定でもエリアのサイズにより行間は固定値西無い限り可変してしまうのです。MS-Wordでの行間は気分的〜ぐらいに考えた方がいいですね。

Wrod 365 2019