木曜日, 11月 10, 2005

Apple PagesでもDTPしちゃう



iWorks'05に含まれているPagesはワープロソフト的な意味合いが強いのですが、プロでも割り切って使えば仕事に使える立派なページレイアウトソフトになってしまいます。上の【図】は私が実際にPagesで作成したポートフォーリオです。意外にも印刷できてしまったのには逆にびっくりしてしまいまた。そのためには多少のお約束が必要ですが、小規模小売店などのクライアント向けに作成したデータをクライアント側でも微修正(表示価格の変更など)を行いたいような場合に、プロ用(アマチア用ってないですよね。MS-Wordは禁じ手だし)ページレイアウトソフトを買っていただき、こちら側に合わせていただくのは心苦しいといった場合などには、手頃な価格なので重宝するのではないでしょうか。



Pagesを印刷用原稿作成ツールとして利用するには、少しだけ守らなくてはならないルールがあります。まず、上の【図】のように予め用意されている様々なテンプレートにテキストを流し込み、画像を置き換える説いたレイアウトであれば特に問題は発生しませんが、冒頭の私のポートフォリオのように完全に自由なレイアウトを行う場合は、まず最初に白紙のテンプレートを指定し、ページの終わりまでひたすら改行を入れていきます。こうすることでページの全エリアの自由な位置に対して画像をペーストすることが出来るようになります。私もこの問題がよく分からずに最初にとまどってしまいました。また、配置する画像は予め印刷解像度にて適当なサイズに調整しておくとファイルサイズをむやみに肥大させずに済みます。



Pagesでは上の【図】のようにインスペクタにて当然必要最低限の設定も可能ですが、配置したオブジェクトへの影の設定は利用しない方がよいでしょう。現状バージョンでは、生成したデータをPDFとして書き出した場合、プレビュー.appなら問題なく再現されますが、何故かAdobe Acrobatでは表示されませんので印刷にも反映されません。どうしてもシャドウを設定したい場合は、Photoshop上で背景を透明に設定後にシャドウを生成してから配置するとよいでしょう。ちなみにPhotoshopやIllustratorのネイティブ形式にもPagesは対応しています。データが完成したら下の【図】のように【ファイル⇒書き出し】にてPDFを指定すれば自動的にデジタルマスターのPDFとして書き出しを行ってくれますので、後はそのまま印刷所に渡すか、Adobe Acrobatにてプリフライト処理をするなどして調整すればOKです。GRBデータのBlackの処理に多少の問題が出るようですが、概ね問題ない範囲という解答を印刷所から頂いています。当然このようなワークフローの場合は印刷所と事前に一定の打ち合わせを行っておけば問題は回避できます。