月曜日, 9月 27, 2004

真面目だと長生きできないかもね

大河ドラマ新撰組で19日放送の隊士松原忠司(甲本雅裕)が、その滑稽すぎるほどの真面目さから死を招いてしまう話はちょっと背筋が寒くなった。止めは隊士斎藤一(オダギ
リ ジョー)により行われ、あだ討ちもその場で彼によって遂行された。ずるがしこく生きるほうが長生きというのは頭では理解できるが、どうも私にはできないと いうことが解ってしまったからだ。26日放送の隊士河合耆三郎(大倉孝二)も似たような人を疑わない真面目さから死を迎えている。それと対比して描かれて いた自分勝手でずるがしこい隊士武田観柳斎(八嶋智人)が印象的だ。もちろん細かい部分は脚色されているのは解っているが、ストーリーを毎回続けて見てい ると、登場人物の絶妙な関わり方が実に良くできている。たとえば19日の放送では松原忠司の相談を受けていたのが河合耆三郎であり、翌週の26日の放送で は、河合耆三郎が切腹して果てる。しかも隊士谷三十郎(まいど豊)が介錯を拒否した斉藤一に変わり介錯をするのだが、なんと失敗してしまうのである。これ は人物描写の心憎い細かい演出といったところだろう。その谷三十郎も次回は脱走して斉藤一に討たれるのである。この絶妙の関係は本当に憎たらしいほど計算 されている。 (column: 1642)