火曜日, 3月 11, 2025

Web用画像のサイズと解像度の誤解と現実

質問がありましたので・・・

Webでの標準的な解像度は、
一般的なWeb画像の解像度 → 72dpi(ピクセル/インチ)

と、お約束になっていますが、Webではppiよりもピクセルサイズが重要です。実際ppiは関係ありません。ただし、DTP関連を学び始める際は混乱を防ぐためにIllustratorやInDesignを考慮して・・・

Web用は72ppi
印刷用は350ppi

と説明されることが一般的です。

例えば、640×480px の画像はWeb上(Photoshopも含む)では640px × 480pxのサイズで表示 されます。つまり一般的なWeb画像の解像度設定は無意味なのです。

つまり、画像調整やレイアウト作成などでPhotoshopを使う場合はpixel表示なので問題ないのですが、Illustratorを使う場合はサイズが重要になります。つまり解像度でサイズが変化することが重要になります。それはIllustratorがmm表示だからです。上の表は640px × 480pxのサイズの解像度ぼとのIllustrator上(※)での表示サイズです。

※InDesignもIllustratorと同様にmm表示。


150ppiならこのくらい縮小されます。

350ppiならこのくらい縮小されます。

それぞれはこんな感じになります。

ところで、Web用でもRetinaディスプレイ用は状況が異なります。
Retinaディスプレイ用 → 150~300dpi

標準ディスプレイ(1px = 1画素) → 72dpiでも問題なし
Retinaディスプレイ(1px = 4画素) → 高解像度画像(2倍のピクセル数)が必要 です。

標準ディスプレイで640px × 480pxの画像は、Retinaディスプレイ用としては面積4倍の1280px × 960pxで必要で、4倍の解像度(※)という言い方をする方がいます。

※640px × 480pxの解像度、1280px × 960px解像度、と言った具合にppと本来の解像度を無視し、単なるPixel数だけの間違った使われ方をする人がいる。なお、PPI(Pixels Per Inch)とDPI(Dots Per Inch)は、どちらあも解像度を表す指標ですが、用途が異なります。PPI はディスプレイ上のピクセル密度を示し、例えば 72PPI や 300PPI などがあります。DPI はプリンターが印刷するドット密度を指し、300DPI や 600DPI などが一般的です。高DPIほど滑らかな印刷が可能です。

これが混乱の元ですが、この画像をIllustratorなどに配置する場合は300ppi等に設定する必要があります。そしてHTML上では・・・

標準ディスプレイ用の画像表記設定
<img src="normal.jpg">

に対してRetinaディスプレイ用の画像表記設定
<img src="retina.jpg" width="640" height="480">

と、設定しないとRetinaディスプレイの特性を生かすことが出来ません。

なお、画像フォーマットには以下の特性があります。

JPEG:写真向け・圧縮率高・ファイルサイズ小
PNG:透過可能・ロゴやアイコン向け
GIF:アニメーション対応・色数制限あり
WebP:JPEGやPNGより高圧縮・最新ブラウザ推奨