InDesignでは利用すると便利な単位とテキストの流し込みについて整理しました。
マス横組みグリッドツールでページの下半分にテキストエリアを作成します。
しかし、右下を拡大するとズレが発生してしまいます。これはマージン設定がmmなのに対して、グリッドツールが級(歯)出あることによるズレです。そこでこれを調整します。
まず横組みグリッドツールのアイコンをダブルクリックして表示されるパレットの行間値をデフォルトの9.75Hから10Hに変更します。
Hとは昔の写真植字の単位で、今も現役です。InDesignではmmやpointでも編集は出来ますがHで処理した方が計算が楽です。
Hとは歯とも書きます。またQ、級とも同等のサイズです。それぞれは・・・
1Q(級)1H(歯)は0.25mm
4Q(級)4H(歯)は1mm
Q(級)はサイズを示す。
H(歯)は送りなどの長さ。
InDesignデフォルトの文字サイズは13Qで行送りは9.75Hですが、できるだけ整数で指定した方が後処理(計算)が楽です。ここでは10Hとしました。
13Q文字を1行56文字で57行のエリアは
幅=13×56=728H
高さ=((13+10))×57)-10=1071H
文字サイズに行送りを足して行数分掛け
最後の行の行送りを引きます。
A4サイズ=297mm×210mm=1188H×840H
よってA4サイズからエリアを引くと
天地、ノド小口のサイズが出ます。
天+地=1188-1071=117H=29.75mm
ノド+小口=840-728=112H=28mm
よって
天=14.5mm または(14.625mm)
地=14.75mm または(14.625mm)
ノド=14mm
小口=14mm
解散結果をレイアウトメニューの「マージン・段落」パレットに反映させます。
これで「マージン・段落」とグリッドツールが正しく合致しました。
後は当初の目的通りに半分のエリアにグリッドツールを設定します。設定したグリッドツールを選択し・・・
ファイルメニューの「配置」にて、予め用意したテキストデータを指定すると・・・
カーソル場テキストデータの冒頭部分にサムネールにかわるので、そのままグリッドツールの左上をクリックすればテキストが配置されます。このときShiftキーを併用すれば自動的にテキストデータをすべて配置されるだけのページが自動生成されますが、私はまず最初のページだけに配置します。
配置に問題がなければ右端のページパレット下部にある「ページを挿入」のアイコンをクリックして新規ページを作成し、グリッドツールの右下の赤いマー-区をクリックし、2ページ目のグリッドツールの左上をShiftキーを併用してクリックすればすべてのテキストデータが配置されます。
ところがここでもズレが発生してしまいました。実はページの競って今必ずマスターページで行う必要があるために、その設定を行っていないと、このようなミスが発生してしまいます。
テキストデータを貼り付ける前の状態に戻し、ページパレットのマスターページにて見開きの「A-親ページ」を選択しグリッドツールを両ページに配置します。ただし、処理をこれで終了すると流し込み結果が片方のページだけになってしまうので要注意です。
グリッドツールを設定したら左ページのグリッドツール右下の四角形をクリックし、続けて右ページのグリッドツーの任意の位置をクリックして連結させます。拡大部分は処理後の状態です。これで問題は解決です。もちろんマスターページでの「マージン・段落」設定を忘れないようにします。
これで綺麗に流し込むことが出来ます。名を実際のページ処理では1ページ目は表紙なので2ページ以降からの処理が妥当ですね。
InDesign 17.3