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Illustrator CS2から加わった強力な機能の化でライブトレースは色々と重宝するのではないでしょうか。でも、正確さだけを追求するのではなく、その逆で利用することも『有り』ではないでしょうか。
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まず上の【図】のように任意の文字列を用意します。作例は、モリサワ・フォーク?ボールドを150ポイントで入力しました。続けて【オブジェクト⇒ラスタライズ】にて下の【図】のように極端に低い解像度を指定してラスタライズします。
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上の【図】はラスタライズの結果です。文字列あるいはフォントやサイズの状態によりラスタライズの解像度は随時調整する必要はありますが、このあたりは雰囲気優先と割り切ればそれほど神経質になる必要はありません。次に続けてライブトレースを実行します。下の【図】は初期設定値でのライブトレース結果です。
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上の【図】はライブトレースの設定をグレースケールに変更した状態です。好みの状態となったら拡張を実行して実オブジェクトに変更して完成です。この方法はもちろんカラーデーらに対しても有効ですが、グラデーションなどの場合は下の【図】のように文字をアウトライン化する必要があります。
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あとは解像度18ppi程度でラスタライズ後にライブトレースにて写真(高解像度)を指定すれば下の【図】のようなイメージを得ることが出来ます。また、このイメージの上にグレースケールでライブトレース化したイメージを【差の絶対値/不透明度=100%】で乗せれば、冒頭のようなイメージを得ることが出来ます。
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