木曜日, 6月 12, 2025

専用機器を使わず外付けストロボをバウンス利用した際のF値算出方法

専用機器を使わず、外付けストロボをバウンス利用した際のF値算出方法を計算してみました。カメラの内蔵ストロボは直接光を当てるので、私は使ったことがありません。逆に外付けストロボは多用しています。その際、光源は天井などにバウンスさせるのですが、以前紹介した照度計では瞬間光を測れる機器を買うのであれば、専用のストロボメーターが買える価格帯なので、他の方法を模索していたわけです。

※参考にしたのはFUJIFILMが公開しているストロバから被写体までの距離とGNで絞りを算出する計算式です。
絞り=設定ISO時のGN / 被写体までの距離

露出計シリーズ07 【SUNCNE LIGHT METER HS-1010】2025/05/10

こんな感じで普段は撮影しています。また、ストロボはマニュアル設定で使うので、メーカー専用の高い製品である必要はありません。大切なのはGN(ガイドナンバー)です。ちなみに、マニュアル仕様であればどんなメーカー品であっても、どのメーカーカメラでも使うことができます。ただし、ホットシューが付いていないとダメです。中古店で古い製品を物色してもいいかもしれません。なお、ストロボ撮影の場合はシャッター速度は1/125等で問題ないので、マニュアルで確認してください。
※ガイドナンバー(GN:Guide Number)とは、ストロボ(フラッシュ)の光量(明るさ)を数値化した指標。

ここでF値、GN、距離の関係のお復習いです。
F値 = GN / 距離
距離 = GN / F値
GN = F値 × 距離

もちろん、これは直接光を当てた場合ですが、いろいろ実験した結果、以下の公式にたどり着きました。

ISO100で白い天井にバウンスさせた場合
F値 = GN /(天井までの距離 × 4)

iSO感度を上げる場合は、ISO100時の値に対して以下を掛けます。
ISO200 2倍(1.414)
ISO400 4倍(2)

初めからISOを100以外に設定した場合
ISO200 > F値 = GN /(天井までの距離 × 3)
ISO400 > F値 = GN /(天井までの距離 × 2)

※ストロボ使用でISO800以上は現実的ではないので省きました。

GN36のストロボをISO200で実際にやってみました。
上はストロボの発光部分から天井までの距離が1.5mなので
F値 = GN /(天井までの距離 × 4)
= 36 /(1.5 × 4)= 36 / 6 = 6
計算値はISO100時のものなのでISO200に変換するために√2を掛けます。
6 × √2 = 8.485 = 8.5
よってF8とF11の中間となりました。
上はF8で撮影した結果です。
今回はストロボメーターで測った値もF8.5相当でした。ちょっとびっくりしました。条件によっては多少誤差が発生するかもしれませんが、デジタルカメラならその場で確認&補正できるので大きな問題ではないと思います。

もちろん背面に設置した反射板との距離でも今回の計算式は有効です。