土曜日, 6月 29, 2024

今更ながらPhotoshopでの画像解像度変更手順

解像度設定で混乱している質問がありましたので・・・
解像度の変更のキモは[再サンプル]です。

今回用意した画像(8000×6000px)

 [イメージ]>[画像解像度]を開き、[再サンプル]のチェックを外します。

ここでmmとpixelの表記が入れ替わります。

次ぎに[解像度]を変更します。

最後に必ず[再サンプル]にチェックを入れて完了です。

一連の処理でpixel値が変更されないことを確認。ただし、作例のように端数が変わる可能性がありますが、誤差範囲です。なお、[解像度]を変更後に[再サンプル]のチェックを入れておかないと、サイズ変更で解像度も変更されてしまう点に注意。また、IllustratorやInDesignに配置する画像は、出来るだけ受け手のファイル内でのサイズに変更した状態で書き出してからの配置が原則です。

再サンプル設定については・・・

●自動 =[バイキュービック法(自動)]
拡大・縮小により再サンプル方法を選択。

●ディティールを保持(拡大)
画像を拡大したときに発生するノイズを軽減し、あらゆるディテールが強調される。イラストに適用すると強いフリンジ(フチ)が出るので要注意。

●ディティールを保持 2.0
AIによりディティールを保持(拡大)よりも高速で劣化を抑え[ディティールを保持(拡大)]よりも綺麗に仕上がる。

●バイキュービック法 - 滑らか(拡大)
画像を拡大時より滑らかな結果が得られる。

●バイキュービック法 - シャープ(縮小)
画像を縮小するために優れた方式。バイキュービック法の補間に基づき、シャープ化を強化。

●バイキュービック法(滑らかなグラデーション)
周辺ピクセルの値の調査に基づく、低速ながらより精度の高い方式。「ニアレストネイバー法」や「バイリニア法」よりも色調のグラデーションが滑らか。
●ニアレストネイバー法(ハードな輪郭)
拡大時は元画像内にある色しか使わず、ないモノは水増、縮小時は間引きする方式。処理精度は低いが高速処理。

●バイリニア法
標準的な画質が得られる。

※バイリニア法、バイキュービック法は元の画像の周辺にある複数の画像を数学的に算出して拡大、縮小を行う。特にバイキュービック法は計算が高度で処理精度が高くリサイズでも階調のある画像を得られる。

■[環境設定]>[一般]の[画像補間形式]がデフォルトの[バイキュービック法(自動)]の場合・・・

[自動]を選択
拡大の場合は[ディティールを保持(拡大)]
縮小の場合は[バイキュービック法 - シャープ(縮小)]

[ディティールを保持(拡大)]を選択
拡大の場合は[ディティールを保持(拡大)]
縮小の場合は[バイキュービック法 - シャープ(縮小)]

[ディティールを保持 2.0]を選択
拡大の場合は[ディティールを保持 2.0]
縮小の場合は[バイキュービック法 - シャープ(縮小)]

[ディティールを保持(拡大)][ディティールを保持 2.0]を使うと縮小時には、[環境設定]>[一般]の[画像補間形式]の設定が使われるので、[画像補間形式]が、[バイキュービック法(自動)]なら[バイキュービック法(滑らかなグラデーションに最適)]がお薦め。

■再サンプルの設定は画像の状態あるいは拡大、縮小により異なるので「コレが定番」という設定では無く経験値に依存しますね。

画面表示の違い
Photoshopはpixel
IllustratorとInDesignはmm

解像度 > ppi(pixel per inch)
サイズ > mm(millimeter)
ピクセル > pixel
1inch > 25.4mm

ppi = 25.4 × pixel ÷ mm
mm = 25.4 × pixel ÷ ppi
pixel = mm × ppi ÷ 25.4

■画像のサイズ変更は原則的に・・・
解像度変更は問題なし。
mm またはpixelの拡大は最新バージョンのPhotoshopであれば、ある程度の調整は可能(※)ですが、基本的にNGと理解する事が重要です。

※処理画像が線画、イラスト、写真の状態により調整が異なる。