月曜日, 10月 03, 2005
Illustrator 8〜CS2の文字組比較
過去の資産という呪縛などによりAdobe Illustratorの様々なバージョンが混在している印刷業界は、有る意味とんでもなく困った世界なのですが、そんな呪縛も意外と心配するほどでもな かったなんていう結末が少なくありません。ということで、IllustratorのバージョンとOCF及び、OTFフォントの違いを簡単な文字組で比較し てみました。なお、手待ち環境での事件のため、CIDフォントについては検証できませんでした。
まず比較のために用意した環境は、【AI8環境】として、MacOS8.6 + Illustrator 8 + ヒラギノ明朝W3 OCF、【AI9環境】として、MacOS9.2 + Illustrator 9 + ヒラギノ明朝W3 OTF、【AI10環境】として、MacOSX10.4 + Illustrator 10 + ヒラギノ明朝W3 OTF、【CS2環境】として、MacOSX10.4 + Illustrator CS2 + ヒラギノ明朝W3 OTFの組み合わせを設定し、10cm幅に同一文章を流し込み、原則デフォルト設定として比較してみました。テキストブロックは左右揃え(最終行左揃え) としています。
なお、Illustrator8、9及び10の場合は、デフォルト設定の他に詰め、文字組み、禁則処理(弱く)の設定にチェックを入れました。また、 CS2環境ではIllustrator8、9及び10に合わせるために文字間のカーニング設定を自動に、行間隔を14.5ポイントに設定し、禁則処理(弱 く)の設定にチェックを入れました。結果はそれぞれのキャプチャー画面(表示サイズ150%の状態をキャプチャー撮影しています)を見ていただければ一目 瞭然ですが、過去の資産が必ずしも美しい文字組ではないことが、お分かりいただけると思います。
ところで、あまりに昔のことで気が付かなかったのですが、Illustrator 8環境に至っては文字のイメージが正しく伝わっていません。ちなみに文字組エンジンが驚異的に変更されたのはIllustrator CSからで、文字組エンジンに関してはCSとCS2の違いはありません。
ラベル:
Illustrator