日曜日, 8月 08, 2004
窓際のトットちゃんの舞台
女優の黒柳徹子さんが週間新潮などに連載していた『小いさいころから考えていたこと』の単行本を読んだ。週刊誌を読む習慣のない私は知らなかったが、連載 は今も続いているようだ。単行本はニューヨークの同時多発テロが発生した時で終わっている。内容は『窓際のトットちゃん』の補足、女優になってからの話、 ユニセフ親善大使となってから紛争地のキャンプを訪れた時の体験談からなっている。久しぶりに一気に読み上げてしまった本だ。実はこの時点で私はまだ『窓 際のトットちゃん』を読んでいなかったのである。慌てて読破したのは言うまでもない。順番が逆だからだ。あまりにも有名な本なので細かい感想は省くが、私 が一番驚いたことは戦前の日本の生活描写である。もちろん黒柳さんの家は裕福であったので一般という言葉が当てはまるとは思えないが、それでも随所に出て くる街並みや駅の自動販売機、ちょっとした道具などである。考えてみれば私の母と同世代であることも読書に拍車をかけた。なによりこの話の舞台(自由が 丘、田園調布、等々力渓谷、久品仏、洗足池、大岡山、泉岳寺)は私の解る場所であり、実際に時々訪れているところばかりなので親近感は増すばかりだ。時空 間が60年ほどズレているだけなのが逆に不思議で新鮮な驚きを感じた。余談だが私の子供の時のテリトリーは(若林、太子堂、三軒茶屋、下北沢、池尻、松陰 神社、梅ヶ丘、代田橋)あたりだった。ということで改めて『小いさいころから考えていたこと』を読み返すことにした。順番通りに。いや、その前に『トット チャンネル』だろうか。(column: 1601)
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