水曜日, 4月 07, 2004

風刺漫画は嫌いだ

ヤラセや偏重報道でお騒がせの絶えない大手新聞のオンライン版に連載されているアニメコラムで、『銃撃されて血しぶきを上げる全裸の陳水扁総統』といった 作品が公開されて大騒ぎになっているようだ。その新聞もオンライン版も私は愛読していなかったが、何がどう迷い込んだのか、問題のアニメコラムを偶然見て しまった私は、瞬間そのあまりの不謹慎さに嗚咽が出そうになった。当然というべきかもしれないが、現在は削除されているようだ。しかし、それ以外の作品も 失礼ながら不快なモノばかりだ。これこそが風刺でありジャーナリズムみたいな錯覚をしているのだろう。全体の流れからすると反米親中という卓袱台の上に 乗ってアイデアを展開しているのはミエミエだ。まっ、それは言論の自由の範囲でありここでの論点ではないが、それでも今回の作品は最低だ。もともと私は風 刺漫画が子供の頃から大嫌いだった。ウイットに富んだものなら心地よいエスプリとなるのは理解している。だが、それらのほとんどは欧米の風刺漫画には見ら れるが、残念ながら国内のものは見るに耐えないものばかりだ。恐らく文化の違いなのかもしれない。本来は日本の方が漫画文化は長いし、風刺の文化も古くか らあったはずだが、どうしてしまったのだろう。どうして私が風刺漫画が嫌いになったかと言うと、単なる悪口で完結しているモノばかりだからである。あるい は吹き出しに頼らないと内容が解らない一コマ漫画イコール風刺漫画というイメージが新聞文化で私の中に根付いてしまったからかも知れな い。(column: 1521)