金曜日, 1月 09, 2004
大河ドラマ『新選組』が始まる
11日よりNHKの2004年度大河ドラマ『新選組』が始まる。幕末史が苦手な私には1年を通しての勉強期間になるかもしれない。もちん大河ドラマは史実通りのドラマではないので、並行して自発的に調べものをしたりして勉強するというわけだ。ただ、そんな私でも1つだけは解っていることがある。それは新選組が俗に言う人殺し集団ではなかったという事実だ。そんなことを言っても寺田屋事件があるではないかという突っ込みは承知の上である。歴史とは、どこかの国々のように今の始点で自国に都合のいいように過去を見ていては真実は見えない。あくまでも当時の情勢を冷静に分析しなくてはならない。そんな目で見てみると新選組は警察官、官軍側はテロリストということになってしまうことに気が付く人はあまり多くないだろう。乱暴な意見だが、要するに今の日本は当時のテロリストによって転覆され、再生した国家ということになる。例えば東山道軍(中部、関東、東北の主に山岳を中心とした国々)の先駆けであった赤報隊隊長である相楽総三が新政府(まだ会津藩「白虎隊の悲劇は1868年8月23日」などが抵抗していた頃なので新政府という言い方は変だが、一応明治になっている。ちなみに大政奉還は1867年10月14日、1868年1月3日に大号令、同10月12日天皇即位、10月23日明治に改元。近藤勇は1868年6月15日斬首。)が民衆の支持を取り付けるために年貢を半減にするという高札を村々に配布て回っていたが、直ぐに財政難となり、これを取り消すために、こともあろうに単に命令を忠実に執行していただけの赤報隊と相楽総三をニセ官軍ということにして捕らえ、有無も言わさず斬首(1868年3月3日)してしまった話は有名だ。また、言葉で表現するのもおぞましいほど残酷で破廉恥な蛮行をしまくっていたのも実は官軍側なのであるが、そんな話は意外と知られていない。でも、それはそうだろう、戦争は、勝った側の失態や蛮行は封印され、負けた側の行為だけに尾ひれが付いてしまうのは、どの国のどの時代の話にも共通する事だからだ。だから明治維新も万事そんな具合だったわけである。さてさて、そんな新選組で三番隊長であった斉藤一(ドラマではオダギリ・ジョーが演じている)が明治に入っても警察官になるなどして長寿をまっとうしているあたりが実に興味深かったりする。ドラマではどんな描写になるのだろうかがちょっと気になっていたりする。(column: 1451)
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