水曜日, 2月 13, 2008

江戸っ子は、やるものである。


時間潰しにブックオフで適当な文庫本を物色することが多いのですが、久しぶりに見付けた面白い本ということでご紹介。12年ほど前にPHP文庫から出版された俳優の渡辺文雄著の『江戸っ子は、やるものである』。オリジナルは20年ほど前です。著者は既に故人ですが、巻末の解説に登場している内海好江さんも故人となっており、なんだか少し悲しい気分。でも内容は中々面白くて一気に読んでしまいました。どうも世間は、戦前を暗黒の時代のようなに話をする事が文化人のような風潮でウンザリなのですが、常に勝者の論理だけで物事を考えてしまう情報ばかり垂れ流していると大切なものをどんどん失ってしまうと思います。何もない時代だからこそ誰もが工夫して生きていたわけです。そんな息吹を行間から感じるとることが出来ました。現在の我々のように便利に慣れきってしまう代償として、何もかもが退化してしまうというのは避けられない宿命なのかもしれませんね。

ところで、今日13日、ある教育機関での入学試験の面接官をしてきました。もちろん詳細はプライバシーに関わることなので触れる事は出来ませんが、人の人生を左右するわけですから、責任重大です。そんなこともあり、筆記試験の後で緊張のボルテージが最高潮に達していた受験生よりも、こちらの方が緊張してしまいました。でも、大変有意義な経験をすることが出来たと感じています。そして、暫くは毎年これが続きそうです。